Walking in my town

40代主婦が日常の話を書いていきます。

大阪北部地震とインターネットの話

 

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 6月18日朝の地震は怖かった。私は、阪神・淡路大震災を経験しているけど、それでもあの揺れと共に家が激しくガタガタ揺れる音は非常に恐怖を感じた。地震の揺れが収まってまずやったのがテレビをつけること。家で地震にあえばNHKを見るようにしている。幸い、23年前のように外のあちこちから悲鳴があがったり、煙が出ていることはなかったので少しだけホッとしたけど、それでもしばらくは落ち着かずじっとテレビを見ている旦那や息子とは対照的に家の中をウロウロしていた。そしてやっと1時間程たってから地震のときにやらなければいけないことに手をつけはじめ、避難経路の確認だとか水とか非常用食料を持ち出し出しやすいところに出したりした。水道は濁り水が出ていたのだけどそれでも生活用水には使えると思ったのでバスタブに水を張った。

 

 自分の経験に照らし合わせて、阪神・淡路の頃に比べると今回被災した人々の意識がかなり冷静になってきていると感じるんだけど、それに貢献しているのがインターネットだと思う。もちろんTVやラジオは今でも災害時の必須情報媒体だけど、インターネットが使える環境にあるかないかでは話が全く変わってくる。

 

 今回の地震でインターネットのいろんな情報にアクセスしたけど、まず役所のHPは役に立つと思った。というのも、広域の情報を表示するTVと違い、自分の居住地から一番近い避難所や給水施設はどこなのかを知ることができたし、ライフラインの復旧の目途もここで知ることができる。また近所の駅とか公共施設の被害を画像であげている人がたくさんいて報道ではカバーできない詳細な被害状況がわかる。これらは東日本大震災の頃からの経験を活かして積み上げられた知恵なんだと思うけど、こういった詳細で正確な情報が、今自分が何をしないといけないのかを冷静に考えさせてくれる。


 そして、もうひとついいことは連絡のしやすさだ。電話だと回線がパンクするかもしれないとか相手がどのような状況になっているのかわからないのでかけづらいことがあるかもしれないけど、メールやSNSであれば一言「大丈夫?」だけで済むのがいい。実際に、今は年賀状のやりとりぐらいしかしていない友人からメールが昨日きていて気遣いがうれしかった。

 

 一方で災害時のネットの欠点として、よく指摘されるのは震災にまつわる悪質なデマ。しかし今回は東日本大震災熊本地震の教訓があるからデマが広がりそうになってもすぐにそれを打ち消す情報も出てきてずいぶん改善されてきていると思う。相変わらず改善されてないのは一部の人々のモラルの問題かな。今回の地震の被害は広範囲に広がらなかったからかもしれないけど昨日、休講情報に対する学生の態度についてのニュースを読んで少し悲しくなった。誰でも見られる媒体に休講を喜ぶコメントとかあげるのはちょっと配慮ないんじゃないかと思う。休講になるのかどうか学校が発表しないから、それに対する不安や不満を書き込むのは仕方ないとしても、休講になってうれしいなんてコメントを、震災の被害にあって困っている人が見たらどんな気持ちになるのか考えないのか?

 

大阪北部地震での大学ツイッターが話題に 「全日休講」連絡に沸き立つ学生へ批判も : J-CASTニュース

 

 阪神・淡路大震災の頃はまだ若く、主に自分以外に守る対象がいなかったから、自分さえ無事であれば普段通りに過ごせると驕っていたけど、家族がいる今は子どもや高齢者、体の障害をもつ人と共に避難したり被災生活を送るのがいかに大変なのかを想像できる。悲しいけど他人の痛みは経験したり歳をとらないとわからないのかな・・。

 

 まだ余震がくるかもしれないのでしばらくは玄関の前に非常袋をおいて服に着替えた状態で就寝しようと思う。