前回、「ファイアーエムブレム 新・暗黒竜と光の剣」の感想を書いたが、今回はその続編の「ファイアーエムブレム 新・紋章の謎」について書きたいと思う。ファイアーエムブレム(FE)作品で一番好きなのが、この作品だ。
もちろん、キャラが魅力的で推しもいる「聖魔の光石」も大好きな作品だけど、ゲームの面白さでいえばこちらの方が上だと思ってる。
バランスのいい作品
この作品は「ファイアーエムブレム新・暗黒竜と光の剣」の後にニンテンドーDSで出た作品だけど、続編ということもあって登場人物はかなりかぶってる。
ただ、前回不評だった「仲間を犠牲にしないと外伝に進めない」というシステムは廃止されたので、仲間を増やしてストーリーを進めることができるようになってよかった。
そして前作同様難易度が選べるので、初心者から上級者まで楽しめる作品だ。「エンゲージ」のように時を戻してプレイをやり直すことはできないけど、マップにセーブポイントが2か所あるのでどこでセーブするのか考えるし、高難易度になるとやりなおしが大変なのでセーブひとつとっても緊張感がある。
また各キャラの強さにしても、バランスがいい。「新・紋章の謎」の主人公はマルスというよりも、マルスに忠誠を誓う相棒のクリス(デフォルトネーム)なんだけど、クリスは成長率や支援で優遇されているので強キャラだ。しかし彼一人強いからといって全体の強さバランスが崩れるということもない。
難易度ハードにあげるとどうなる?
「新・紋章の謎」は私が3番目にやったFE作品で、そろそろ慣れてきたからということもあり、ここから難易度をノーマルからハードにあげた。*1
ハードにするといきなり序盤の訓練戦で苦戦する。そしてやっと訓練戦が終わったら最初の城のマップで手こずり、結局、4章でそこそこ強いオグマとシリウスが仲間になるまで苦戦しながらも全員生存を目指してプレイした。
しかし、仲間全員生存をあきらめたのが6章外伝。仲間というか仲間にできる二人のうち一人をどうしても仲間にできずに倒してしまう。倒さないとこっちがやられるので厄介だ。その他にも外伝はめんどくさいマップが多い。
一応大半の仲間は犠牲を出さずに終章までクリアしたけど、FEってハードにするとこんなに大変なんだとこのときやっとSRPGの奥深さを知ったと思う。
さらに、難易度マニアックにしてみるとどうなる?
ハードの上にはマニアック、さらにその上になるとルナがあるんだけど、これらの難易度は初心者では無理だと思う。
前回の「新・暗黒竜と光の剣」でも書いたが、高難易度になるとシステムを知り尽くしてないとクリアできない場面が多くなる。例えば、「新・暗黒竜と光の剣」と「新・紋章の謎」では、兵種変更といって、すべてのキャラの兵種は固定ではなく、マップによっては別の兵種に変えることも可能だ。
高難易度になると、敵の攻撃の速さ(攻速)があがるので、ただでさえ敵の攻撃力強いのにそこに追撃喰らうと、かなりのダメージを受けてしまう。そこでこちらも兵種変更したりしてなんとか敵の追撃を喰らわないだけの攻速に調整するんだけど、すると、ストーリーがむちゃくちゃになる・・・。
例えばネタバレになるけど、最終章ではニーナ王女を救うため、仮面騎士のシリウス(実態はニーナが恋心持っていたカミュ)が出撃して、彼女の洗脳を解かなければいけない場面があるんだけど、終盤になるとシリウスはパラディンのままだと速さが足りずに敵の追撃を喰らいやすくなるのでスナイパーに兵種変更した。
そしてそのスナイパーのまま、ニーナの説得に向かうんだけど、洗脳が解けたニーナにとったら「仮面をつけたこのスナイパーは誰?」状態だよ。
「暗黒竜と光の剣」の時代のあと、彼もいろいろあった身だから仮面騎士で参戦してるんだけど、それでもニーナにとっては忘れがたい愛しの騎士だから洗脳解けたとき、シリウスがカミュであると状況を即座に把握するのが正しいストーリーのはずだ。
しかし、私のシリウスはスナイパーww。難易度あげると、このようにストーリーが合わない場面がいろいろ出てくるのでストーリー重視の人は難易度ハードぐらいまでにした方ががいいかも。
「新・アカネイア戦記」もおもしろい。
私が、「新・紋章の謎」を好きな他の理由が本編以外にも「新・アカネイア戦記」を楽しむことができること。これはマップ数も少なくオマケみたいなもんだけど、プレイするとニーナやカミュなどの過去がわかる。
最初は「アカネイアご一行様」マップ。パーティの戦力がショボい。一番強いのが本編でイマイチな活躍だったパラディンのミディアって・・・・。しかし彼女以外はニーナ・ボアを筆頭にロクな戦力がいないので、がんばってこのパーティで戦うしかない。
そして私のイチオシがカミュがニーナを敵から守って彼女の離脱を助ける最後のマップ。
このマップ、敵がいっぱい押し寄せてくるんだけど、それをグラディウス持ったカミュが途中から1か所でせき止めてニーナが到達地点に行くまでまで耐えないといけない。
中盤、味方総出で進行方向の邪魔な敵を倒し、非力なニーナの離脱経路を確保するとニーナ側は全く敵がいない一方で、カミュは押し寄せる大量の敵をせき止めないといけないのでこちらは敵だらけ。
その様子がまるでS字型排水管のつまりのように見えるから私はこのマップのことを「排水管つまりマップ」と呼んでいる。
アカネイア戦記のマップはクリアしたターン数や味方の生存率などでスコア評価が出るんだけど、昨年その「排水管つまりマップ」でFE上級者のダンナの記録塗り替えたよ。これはうれしかった。